… … …(記事全文4,935文字)「労働力」として外国人を受け入れる国と、彼らを「生活者」として抱える地方自治体。この二者の間に生じた構造的歪みを、23年以上にわたり国に訴え続けている組織がある。「外国人集住都市会議(現・多文化共生都市会議)」だ。
「多文化共生都市会議」と聞くと、多文化共生を推進する団体のように聞こえるが、実態は違う。「国がまともな制度設計をしないまま外国人を入れ続けるせいで、現場の地方自治体が破綻しかけている。いい加減にしろ!」と国にブチギレて結成された、切実な「行政サバイバル同盟」なのだ。
2026年現在、日本政府は深刻な人手不足を背景に外国人の受け入れを拡大し続けている。しかし、その足元では、特定の自治体が「行政コストの増大」「多言語対応の限界」「子供の教育格差」という重い負担を四半世紀近く背負わされ、すでに地域コミュニティの維持が限界に達しつつある。
■ 「労働開国」の歪みを背負った9都市
外国人集住都市会議は、南米系日系人(ブラジル人やペルー人など)が急増した自動車産業・製造業の集積地である自治体が、共通する課題の解決と政府への法・制度改正の提言を目的として、2001年5月に設立した組織である。発起人は静岡県浜松市だった。
1990年の入管法改正により、日系人への就労制限が撤廃されたことで、特定の工場地帯に外国人が爆発的に増加した。
国が事実上の労働開国を進める一方で、彼らの「生活・教育・医療」に関するインフラ整備や法整備を怠ったため、先進的な課題に直面した自治体がスクラムを組まざるを得なかったのが設立の背景にある。【現在の主要会員(9都市)】
群馬県: 太田市、伊勢崎市、大泉町
長野県: 上田市、飯田市
静岡県: 浜松市
愛知県: 小牧市
三重県: 鈴鹿市
岡山県: 総社市実は、この会議にはピーク時に29もの自治体が加盟していたが、現在は大幅に減少している。しかし、これは課題が解決したからではない。
近年、技能実習生や特定技能の拡大により、外国人の出身国がアジア圏(ベトナム、ネパール、インドネシア等)へと多様化し、全国へ分散したためだ。かつての「南米日系人中心のコミュニティ」を前提とした本会議の枠組みだけでは対応しきれないほど、問題が日本全国へ拡大・複雑化してしまったのである。ここから始まる外国人受け入れ市町村の現実を直視せよ!
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