□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年9月27日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 1ドル=7.2元の攻防に注目、天然ゴムも通貨環境にかく乱される =================================== <天然ゴムも通貨安環境に振り回される> 上海ゴム先物相場は、9月上旬の1トン=1万2,000元台前半に対して、足元では1万3,000元台前半まで切り返す堅調地合になっている。中心限月の継足だと6月9日以来の高値を更新している。背景にあるのは、中国通貨人民元相場の急落だ。人民元の対ドルレートは月初の1ドル=6.9053元に対して、直近高値は7.1768元に達している。月初から3.9%の急落であり、これがそのまま人民元建てゴム相場の押し上げ要因になっている。 年初からの累計だと12.8%の人民元安であり、その一方で上海ゴム相場は10.2%安となっている。急激な人民元安環境でも、二けたの下落率を記録する程にゴム相場の実勢は悪化していることが確認できる。ただ、ここ最近の人民元安のペースはあまりに急激なものになっており、これまでの「需要不安>通貨安」のパワーバランスが、「通貨安>需要不安」にシフトしていることが、上海ゴム相場をサポートしている環境にある。… … …(記事全文3,644文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)