… … …(記事全文5,950文字)イスラエル軍「イラン核施設攻撃」はドローン奇襲「クモの巣作戦」だった。ウクライナ版対ロシア「クモの巣作戦」は事前演習か。これを機にトランプは「ゴールデンドーム」成功に向けマスク氏と関係を修復した
◆〔特別情報1〕
戦争の形態が大きく変わりつつある。大量ドローンによる奇襲攻撃が戦争の主流になりつつある。
テレビ朝日は13日、「【ウクライナ大規模攻撃】ロシアの戦略核抑止能力にも打撃 『クモの巣作戦』AIドローンで覆される軍事概念」という見出しをつけて次のように報道した。
「ウクライナは6月1日、ロシアの空軍基地5カ所に対する大規模なドローン攻撃『クモの巣作戦』を展開。70億ドル相当(1兆円)の損害を与えたとされる。この作戦では、AI(人工知能)を搭載したドローンが活用され、ロシア国内奥深くに配置された戦略爆撃機や早期警戒機などの重要な航空資産を爆撃した。専門家も『革新的な作戦だ』と驚きを隠さない」
ニューズウィークは11日、「大胆奇襲『クモの巣作戦』──ロシアの戦略爆撃機を壊滅させた1年半の計画」という見出しの記事のなか、次のように記述している。
「作戦は1年半をかけて準備された。ドローンはロシア国内にひそかに運び込まれ、木製コンテナに隠してトラックに積まれた。トラックの荷台の屋根は遠隔操作で開閉できるようになっていた。
ウクライナの工作員は積み荷が何かを教えずにロシア国内で運転手を手配し、標的となる空軍基地の近くまで運ばせた。ロシア人の運転手もいたという。
そして決行の時を迎えると、トラックの屋根が開きドローンが標的に向けて飛び立った。4GLTE高速データ通信や自動操縦ソフトウエアのアルジュパイロットなど、商用技術とオープンソースの技術が用いられた。
ドローンは各機に専属の操縦士がいて、作戦の指令部はロシア国内の連邦保安局(FSB)事務所の近辺に置かれた。一部のドローンは通信が途絶えても事前に設定されたルートで飛行を継続し、攻撃目標を識別して爆弾を自動で起動したという。
もっとも、作戦の複雑さ、創造的な手法、大胆さにもかかわらず、ロシアの軍事行動に即座に与える影響は限定的だろう」
ここで注目すべきは、次の3点である。
(1)作戦は1年半をかけて準備された。
(2)ドローンはロシア国内にひそかに運び込まれ、標的となる空軍基地の近くまで運ばせた。
(3)ドローンは各機に専属の操縦士がいて、作戦の指令部はロシア国内の連邦保安局(FSB)事務所の近辺に置かれた。
この「奇襲クモの巣作戦」について、まずはウクライナを支援してきた米国が衝撃を受けていた。上述のテレビ朝日は次のように報道している。
「米空軍参謀総長のオルヴィン大将は4日『今回の作戦の熱意とイノベーションは我々の想像を超える。非常に改めさせられるものだ』と発言している。従来の軍事概念・常識では考えられなかった行動で、アメリカも、もしロシアと同じ攻撃を受ければ同じ局面になっていたと。こういう攻撃に対応する準備はできていないと言っていたのは非常に印象的だ」
そしてもうひとつ、大きな衝撃を受けていた国があった。イランである。
中東情勢に精通する外国人記者は、このウクライナのドローンについて、更に衝撃的な内容を語った。トラックでロシア国内に運び込まれたといわれているが、そうではない別の事実が語られた。以下、特別情報である。
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