13日、日本共産党の志位和夫が、北京五輪の外交ボイコットを政府に要求する声明を発した。ネットでは右翼が歓迎の声を上げている。12月13日は日本軍による南京大虐殺が始まった日で、南京市で大きな追悼式典が開かれていた。このニュースが中国国内でどのように受け止められたか不明だが、市民の衝撃は大きかったことだろう。英国共産党は追悼のコメントを出していて、虐殺の過去を謝罪・反省しない日本の歴史修正主義を批判している。 同じ日、都内では「南京大虐殺から84年 2021年東京証言集会」が開かれていて、100名近くが出席している。集会に参加した人の中には、日本共産党を支持して選挙で投票している者も多かったに違いない。志位和夫の声明をどう感じたことか。日本共産党が、13日が何の日だったか失念していたとは思えない。考えられないことだ。ということは、13日が何の日か知りながら、敢えてぶつけるように意図的にボイコット要求を発したことになる。信じられない出来事だが、なぜ日本共産党はこのような妄動に出ただろう。 なぜ中国の人々を傷つける行為に出たのだろう。安倍晋三が731の機番の自衛隊機に乗って得意顔で写真を配信したような、中国の人々の傷口に塩を塗り込む悪辣で嗜虐的な嫌がらせだ。きわめて重大な政治的挑発であり、中国全体を敵に回す行動だろう。南京大虐殺について、その歴史的過誤を認めて反省する態度から離れ、右翼と同じ開き直りの地平に立ったも同然で、最早、同じ口で右翼の歴史修正主義を批判することはできないだろう。その資格はない。 党中央が発表をこの日に選んだのは、当然ながら政治的な目的と思惑がある。第一に考えられるのは、来年の選挙に向けてのイメージ戦略であり、衆院選で蒙ったマスコミ世論からの反共攻撃の繰り返しを、来夏の参院選では何とか極小にしたいという動機に他ならない。同じ共産党でも中国共産党とは違って、こちらは人権と自由民主主義を純粋に追求する党だということを強調したい狙いがあり、中国共産党からの批判の逆襲を招き込んで、二党間で対立と論争を惹起して演出と宣伝を図ろうという深意があるのかもしれない。… … …(記事全文3,570文字)
