… … …(記事全文2,565文字)事態の緊急性に鑑み、通常の月曜配信を繰り上げてお届けします
私は当初からイラン戦争に反対してきました。「トランプ応援団じゃなかったのか」と言われますが、トランプを応援してきたからこそ反対するのです。過去三年間で四度ワシントンD.C.に飛び、トランプを直に見て、スピーチを生で聞きました。トランプの登場こそが、戦後八十年アメリカの属国であり続けた日本が、まともな独立国になる最後のチャンスだと訴え続けてきたのです。だからこそ、トランプを中途半端に終わらせてはなりません。
しかし今、そのトランプが迷走しています。
イスラエルへの傾倒とユダヤマネーへの依存は、もはや理性的な判断を許さないレベルに達していました。イラン戦争は開戦前から、武器弾薬不足で長期戦に耐えられないこと、ホルムズ海峡封鎖によって世界経済が混乱に陥ることが進言されていました。それでも踏み切ったトランプは、ベネズエラでの完勝の再現を夢見ていたのでしょうか。結果、完全にネタニヤフの掌の上で踊らされてしまいました。
四月一日のトランプ演説は支離滅裂でした。多くの人が早期戦争終結への道筋を期待しましたが、飛び出したのは「イランを石器時代に戻す」という言葉だったのです。英語では "stone age where they belong" ――イランなど石器時代の文明に過ぎないという侮蔑です。私はかねてより、作戦完了と勝利宣言をして一方的に撤退するしかないと説いてきました。それがわからないトランプであるはずはないと思っていました。
ところが現実は、その正反対の方向にエスカレートしています。
ペンタゴンで進行する「粛清」
ワシントンのペンタゴンで、背筋の凍るような事態が進行しています。四月二日、ピート・ヘグセス戦争長官は、陸軍トップであるランディ・ジョージ参謀総長に対し、電話一本で即時退役を命じました。公的な理由も、私的な説明も一切ありません。
ジョージ将軍は、ヘグセス就任以来更迭された将軍・提督の列に連なる一人です。主要メディアの集計では、すでに十数人以上の将軍がヘグセスの手で切られています。統合参謀本部議長だったCQブラウン空軍大将、海軍作戦部長のフランチェッティ提督、NSA長官を兼ねていたハウ空軍大将――そうそうたる顔ぶれが、次々と姿を消しているのです。米軍が過去二十年で最大規模の戦闘作戦を展開している最中に、作戦の要である陸軍参謀総長までもが理由もなく切り捨てられた。これが何を意味するか。

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