… … …(記事全文3,714文字)3行まとめ
1. 私はトランプ支持者です。だからこそ、イラン攻撃には当初から反対してきました。
2. それはイスラエルのアジェンダ色が濃く、トランプのためにも、アメリカのためにも、世界のためにもならないからです。
3. もしトランプの混乱した言動の背後にあるものが、国家戦略でも理念でもなく自己利益だったとしたら、MAGAの悲劇は決定的です。
私は過去3年間で4回ワシントンD.C.に飛び、トランプ氏のスピーチも現地で直接聞いてきました。単なる傍観者ではありません。日本における正真正銘のトランプ支持者の一人だと思っています。だからこそ、今回のイラン攻撃には当初から反対してきました。
理由は明快です。アメリカの本来の国益から出た戦争ではなく、明らかにイスラエルのアジェンダ色が濃いからです。トランプ氏のためにもならない。アメリカのためにもならない。まして世界のためにもなりません。中東をさらに不安定化させ、エネルギー市場を混乱させ、米国を不要な深みに引きずり込むだけです。
私の立場は、感覚としてはバンス副大統領やコルビー国防次官に比較的近いものです。対中抑止を重視し、アメリカの国力を無駄な中東介入で消耗させるべきではないという考え方です。だから私は、今回の展開に対して、トランプ支持者としてむしろ深い危機感を抱いています。
ところが、その後のトランプ氏の言動は日を追うごとに混乱していきました。
強硬姿勢を示したかと思えば、急に緩和へ振れる。戦争を煽るような言葉を発したかと思えば、今度は停戦を口にする。昨日と今日で言うことが違う。周囲も市場も同盟国も振り回される。この不可解な振れ幅をどう理解すればよいのか。
巷ではいろいろ言われています。痴ほう症の発症ではないか。
イスラエルからの圧力が強すぎて冷静な判断ができなくなっているのではないか。
あるいは側近や軍、ロビー勢力の間で引き裂かれているのではないか。
そうした説明を、私は頭から否定するつもりはありません。
しかし、それらとは全く異なる、もっと冷徹で、もっと現実的で、もっと嫌な仮説も考えざるを得ないのかも知れません。
それは、トランプ氏の言動が混乱しているだけではなく、最初から最後まで徹底した自己利益中心で動いているのではないか、という仮説です。

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