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やっぱり地理が好き ~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

宮路秀作(地理講師&コラムニスト)

宮路秀作

やっぱり地理が好き #245:アメリカはなぜベネズエラを攻めたのか? 「打倒」ではなく、「支配」

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やっぱり地理が好き 

~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

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第245号(2026年3月29日発行)、今回のラインアップです。

①世界各国の地理情報

~アメリカはなぜベネズエラを攻めたのか? 「打倒」ではなく、「支配」~

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こんにちは。

地理講師&コラムニストの宮路秀作です。

日頃、周りの人たちからは「みやじまん」と呼ばれています。

今回で245回目のメルマガ配信となります。


3月となりました。

本メルマガのご購読を継続していただいたみなさま、大変感謝いたします。

ありがとうございます。


この時期になると、もう大学受験生は進学先が決まっていて、


「一年間お世話になりました!」


とわざわざ校舎にあいさつに来てくれる生徒がいたりします。


国語、数学、英語の先生ならまだしも、わたくしのように地理を教える身として、この時期は基本的に授業がないので、新年度の授業収録で校舎に行かない限り、尋ねてきてくれた生徒とはすれ違います。


そんな生徒たちとの再会は、だいたいが4月以降にその機会が訪れます。


先生という立場上、一年間(正確には10か月)教えた生徒が大学生になっても尋ねてきてくれるのは大変嬉しいものですが、「あの生徒はかなり面倒見たから、本人の口から進学先を聞きたいな」と思う生徒がいるのもまた事実です。


しかし、そのように期待した生徒の中でも、結局はあいさつを受けることもなく、別の生徒伝で「あいつは○○大学に進学したようですよ」と聞くことがあります。そういう生徒は、決まって第一志望校に合格できなかった場合なのであって、先生という立場上は「合格させてあげられなくて申し訳ない……」という気持ちになるのですが、生徒は生徒で「あれだけお世話になった先生に第一志望校合格の報告をできなくて気まずい」となるようです。


最近、若者の間で散見される言葉に「人間関係リセット症候群」というものがあるそうです。先日、かつての生徒たちと呑んでいるときに、その言葉の存在を教えてもらいました。


しかし!


 このような「気まずさ」を、すぐに人間関係リセット症候群と呼ばない方がいいような気がするのです。


人間関係リセット症候群という言葉は医学的な病名でも、ましてや心理学で定義が固まった専門用語でもないからです。強いストレスや対人疲労のなかで、関係を全部切ってしまいたいという衝動を説明する俗称にすぎないわけです。


ですので、この言葉を使うときは、現象の説明にはなっていても、本人の動機の説明にはなっていないというのがわたくしの考えです。


先ほどの例においても、生徒の行動は、あくまでここで観えているのは行動だけであって、理由までは見えていません。社会心理学では、人は他人の行動を見ると、その人の性格や意思に原因を帰しやすく、状況の力を小さく見積もりやすいことが知られています。これは「基本的帰属の誤り」といいます。


「人間は自分を安心させるためにいろんなところに帰属するし、他人を見る時どこかに帰属させることで安心します。」


この言葉を遺したのは、落語家であって立川談志であり、この言葉は、先ほど述べた「基本的帰属の誤り」と、どこか似ています。


人は、理由が理解できない、そんな他人の行動に直面すると、その状態がどこに着地するのかを知らないままでいられません。だからこそ、「あの生徒は○○だったのだ」と自分勝手にどこかに位置づけたくなるわけです。


そうすることで、理解できない状況への不安を一旦鎮めることができます。


しかし、名付けることと理解したことは違うので、相手の行動に何かしらの現象のような名前を与えれば、確かに話は整理されたように観えます。しかし、その整理は観察している側の心を落ち着かせるための整理でしかありませんので、結局は相手の行動理由が何だったのかは観えていないままです。


つまり、こちらはつい、その生徒の人間性に原因を求めてしまいますが、実際には不合格という状況そのものが大きく作用している可能性があります。


世の中には相関関係でしかないものを因果関係と捉えがちですが、こちらが勝手に決めるのではなく、理由はまだ見えていないのだと踏みとどまることこそ、相手を雑に理解しないために必要なのではないかと思います。


それでは、今週も知識をアップデートして参りましょう。

よろしくお願いします!


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①世界各国の地理情報

~アメリカはなぜベネズエラを攻めたのか?~


今年1月7日、アメリカ合衆国がベネズエラ関連のタンカー2隻を拿捕し、対ベネズエラ海上封鎖を強化しました。

1月12日にはベメズエラの対中国ルートが遮断され、15日には拿捕されたタンカーが合計で6隻目となり、もはやアメリカ合衆国による対ベネズエラ石油統制作戦の様相を呈し始めました。


日頃から世界情勢を眺めていない人たちからすると、突然アメリカ合衆国がベネズエラを攻撃し始めたようにも見えたと思いますし、また現在の米国大統領がトランプであることから、「またすぐ自国の利益のために、他国に犠牲を強いたのだろう」と思い込みで解釈した人が多かったと思います。


今回は、アメリカ合衆国の対ベネズエラ政策を駆け足でまとめてみます。

そのためにも、2018年のベネズエラ大統領選の否認、2019年の石油制裁、2025年末からのタンカー拿捕、2016年1月のマドゥロ大統領拘束、そして油田制度改変と対中牽制がバラバラの出来事ではなく、一連の流れの中で同じ戦場に位置していることを理解しなければなりません。


■2018年ベネズエラ大統領選挙否認の意味

2018年のベネズエラ大統領選挙を巡って、アメリカ合衆国がマドゥロの再選を否認したことだけを取り出すと、「アメリカが自国の都合で騒いでいる!!!」と見えてしまいます。


しかし実際には、

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