… … …(記事全文8,345文字)高市早苗政権に加わった日本維新の会から初の閣僚が誕生した。中司宏幹事長である。ポストは規制改革担当の内閣府特命担当相だった。
今回の人事をよく見ると、維新という政党がいま、どの方向へ向かおうとしているのかが見えてくる。それは、これまでの「大阪発の改革政党」から、文字通りの「政権政党」へと変わっていく過程である。もちろん、維新が自民党と連立政権を組んだ時点で、すでにその変化は始まっていた。しかし、これまでの維新は閣僚を出さず、政権の外側から政策実現を目指す立場にとどまっていた。それが今回、初めて大臣を政府に送り込むことになった。
中司の入閣は、単なる1人の政治家の人事ではない。維新という政党そのものの性格が変わり始めたことを示す人事なのである。
「閣外協力」から「閣内参加」へ
自民党と維新は昨年10月、連立政権を発足させた。両党は社会保障や経済・財政、外交・安全保障、憲法改正、エネルギー、政治改革など12項目について政策合意を交わした。維新はこれを「日本再起への12本の矢」と位置付け、「政策実現政党」として連立を決断したと説明している。この時点で維新は、すでに野党ではない。
https://o-ishin.jp/coalition2025/
ところが、連立政権に参加しながらも、これまで維新は閣僚を出していなかった。いわば、政権を支えるが、政府そのものには入らないという立場だったのである。それが今回、大きく変わった。
閣外協力と閣内参加は、形式的には1人の大臣が増えるだけに見えるかもしれない。しかし、政党政治という観点から見ると、その意味はかなり大きい。閣外にいる限り、維新は政府の政策について「賛成する」「協力する」という立場を維持できる。ところが閣内に入れば、自分たちの党の議員が大臣として政府の意思決定に参加する。その政策についても当然、責任を負うことになる。つまり維新は、政策に協力する側から、政策を決定し、実行する側へ移ったのである。
高市首相自身、今年2月20日の施政方針演説で、自民党の政権公約と日本維新との連立政権合意書の内容を1つひとつ実現していくと明言している。また、同月18日の記者会見でも、総選挙後に自民党が多くの議席を得たことを踏まえ、維新との連携を深め、連立合意書の政策実現に向けて政府・与党一丸となって取り組む考えを示している。
今回の中司入閣は、こうした自民・維新連立の「第2段階」と見ることができるだろう。連立を組むことから、閣内で政府を担うことへ。この違いはとても大きい。

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