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鳥集徹(ジャーナリスト)

鳥集徹

臨床現場でどんな深刻な事態が起こっていたのか ~新刊『医師が証言 コロナワクチン「薬害」の実態』より~

2024年5月24日に、私の新刊『医師が証言 コロナワクチン「薬害」の実態』(宝島社)が発売される。校了に向けて、詰めの作業を行っているところだ。政府・厚生労働省や医学医療界、大手メディアが隠している「薬害」の実態を、一人でも多くに伝えたいとの思いで書いた。すでにアマゾンなどで予約が始まっているので、ぜひご購入いただきたい。

 

2023年1月末に出版した『薬害「コロナワクチン後遺症」』(ブックマン社)は、コロナワクチンによる薬害の実態を一人一人の患者の体験を通じて描いたものだ。一方、今回の本は同じ薬害の実態を、臨床の最前線にいる医師の側から、より医学的な目線で捉えた。両者の視点から読み解くことで、コロナワクチンの問題をさらに立体的に浮かび上がらせることができるはずだ。

 

今回の本には、6人の医師のインタビューを掲載した。そのうちの実名の3人は、いち早くコロナワクチン反対の声を上げた全国有志医師の会代表の藤沢明徳さん(ほんべつ循環器内科クリニック理事長・院長)、妊婦にコロナワクチンを接種しないよう呼びかけた藤原紹生さん(フジハラレディースクリニック理事長・院長)、言論プラットフォーム「アゴラ」でコロナワクチンの問題を追及し続けている名古屋大学名誉教授(小児科)の小島勢二さんだ。

 

さらに、3人の医師が「匿名」でインタビューに応じてくれた。いずれも勤務医だ。医学医療界はいまだ閉鎖的・封建的で旧弊なムラ社会であり、ワクチンに懐疑的な意見を言おうものなら、「反ワク(反ワクチン)」「トンデモ」といったレッテルを貼られ、村八分にされてしまう。自由な言論が許されないこと自体、科学的に深刻な問題であるのは言うまでもないが、リスクを負いながらも勇気をもって証言してくれた3人の医師には、心から感謝を伝えたい。この6人の他に、インタビューとしては掲載できなかったが、心臓外科医と小児科医2人にも取材をさせてもらった。

 

具体的にどんな証言があったのか。まず多かったのが「心不全」「心筋梗塞」「不整脈」「大動脈解離」「深部静脈血栓症」といった循環器疾患が増えたという証言だ。高齢者はもともと心不全を抱えていることが少なくない。それがコロナワクチンを接種してから、より進行した状態で見つかるのだ。「なぜか息切れがする」「急に坂道を登れなくなった」といった症状で悪化が分かった人もいた。そうしたなかには、心不全の病状の進行が限界を迎え、そのまま亡くなってしまった人もいたはずだ。だが、コロナワクチンの関与を疑われず、「年だから」ということで済まされてしまった人も多かったと推測される。

 

心臓に悪影響があったのは高齢者だけでない。3回目のワクチン接種後に胸痛や動悸を訴えて受診した10代の女子大学生には、深刻な不整脈(心室性期外収縮)があった。私も『薬害「コロナワクチン後遺症」』の取材で、接種後に胸痛や動悸があったと訴える人をたくさん取材したが、心電図や血液検査を受けても「異常なし」と言われた人が多かった。だが、この女子大学生は24時間心電図を行ったおかげで、心室性期外収縮があることがわかった。彼女のように異常があったはずなのに、適切な検査を受けられず異常を見逃された人が多かったのではないだろうか。

 

また、ある総合病院に勤務する小児科医によると、2021年の秋ごろ、接種後に心筋炎を起こした小児を3例立て続けに経験したという。いずれも10代の中学生だった。そのうちの1人の男子は接種後から発熱が続き、5日目に胸痛が出現して、酷くなって救急搬送された。血液検査をすると炎症と心筋の損傷を示すマーカーが上昇していたという。この男子中学生も含め、3人とも幸いなことに軽快して事なきを得た。だが、この時に負った心臓のダメージが、将来、どのような影響を及ぼすのかは誰にも分からない。


循環器疾患とともに増えたと証言があったのが、「自己免疫疾患」だ。ある大学病院に勤めるリウマチ・膠原病内科の専門医によると、コロナワクチンの接種が始まってからの一時期、自己免疫疾患で入院する人や死亡する人が通常の2~3倍にも増えたという。その中で目立った疾患の一つが、「抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎」の患者だ。この病気が怖いのは皮膚や筋肉に炎症を起こすだけでなく、多くの場合に急速に進行する間質性肺炎を合併することだ。この医師によると、もともと柔らかいはずの肺がヘチマのスポンジのように固くなっていき、どんどん息が吸えなくなっていくという。抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に限らず、ワクチン接種後に間質性肺炎が増えたという証言もある。

 

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