… … …(記事全文5,706文字)2026年9月1日、日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会の3学会が、「2026 年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解」を公表した。65歳以上の高齢者などを対象に10月から始まる新型コロナワクチンの定期接種を「強く推奨」する内容だ。https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/gakkai_covid19_260901.pdf
「見解」の全文をじっくり読んだが、現在も流行中の新型コロナ(Covid‐19)の死亡者が、高齢者ではインフルエンザの3倍にも及んでいるとする一方で、コロナワクチンの発症予防効果や入院予防効果が国内外の研究で確認されていると強調されていた。また安全性についても、接種部位の疼痛や発熱・倦怠感など一過性の有害事象が一定の割合で見られ、死亡などの重篤な有害事象も一定の割合で報告されているが、「現時点で直接的な安全性上の問題を示す文献の存在は確認できない」と書かれていた。
つまりは、有効性が高く安全性も懸念はないので、安心して打ってほしいと言いたいのだろう。だが、有効性の根拠として引用されている研究は、長崎大学熱帯医学研究所の国内多施設共同対照研究(VERSUS研究)を筆頭に、鵜呑みにできない研究ばかりだ。長崎大の症例対象研究は、新型コロナを疑う症状(発熱や咳嗽など)で医療機関を受診した患者のうち、PCR検査等で陽性となった人(症例群)と、陰性だった人(対照群)のワクチン接種歴を比較して有効性(VE)を算出している。しかし、この研究には発熱や咳嗽ぐらいでは受診しない「医療依存の低い人」は端から含まれない。一方、医療依存の高い人はちょっとした症状でも受診する傾向が強く、接種率も高くなる可能性がある。必然的に陰性者のほうで接種率が高くなり、ワクチンの有効率も高いという結果が出やすいと考えられる。
このように、バイアス(比較対照間の偏り)や交絡因子(原因のように見える因子とは別に結果に影響を与えている見えない因子)を排除できない症例対象研究(後ろ向き研究)は、EBM(科学的根拠に基づく医療)ではエビデンスレベルが低い。コロナワクチンの真の効果を知るには、属性(性別、年齢、健康状態、経済状態等々)に偏りのない接種者と非接種者をあらかじめ登録して、一定の時点から追跡を開始し、一定期間後の予後(陽性率、重症化率、疾患特異的死亡率、総死亡率等)を比較する、ランダム化比較試験を筆頭とする「前向き研究」を実施する必要がある。だが、このような統計調査やEBMに理解のない医師やメディアは、この3学会の見解を簡単に鵜呑みにしてしまうだろう。
安全性についても「見解」では、副反応疑い報告制度で死亡などの重篤な有害事象が報告されていることに触れてはいるものの、副反応の報告数が約3万7千件、うち重篤が約9千件、死亡が2200件を超えていることは明記されておらず、ワクチンとの因果関係を明らかにするのは困難だとしている。もちろん、予防接種健康被害救済制度で過去に類のない1万件近く(うち死亡事例が1000件以上)もの救済が認定されていることも、まったく書かれていない。要は、不都合な事実にはまったく触れずに、コロナワクチンを擁護する理由を延々と書き連ねているのだ(副反応疑い報告DB http://vaccine-site.s3-website-ap-northeast-1.amazonaws.com/#/)。
コロナワクチン接種後のほうが、新型コロナの陽性者数も死亡数も増えたのは、厳然たる事実だ。人口動態統計でも、接種開始後の2022年、23年と、不可解な死者増加が観察された。それがワクチンによるものなのかどうかは科学的に解明されていないが、少なくともワクチンで新型コロナを収束することは叶わず、死者増加も防げなかったのは明らかだ。多くの国民がコロナワクチンに懐疑的になっている。にもかかわらず、なぜ3学会は偏った情報に基づいてまで、強く推奨するのか。「ワクチンメーカーと利益を共有しているからだ」と言われて、反論できるだろうか。

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