… … …(記事全文3,635文字)アメリカはイスラエルについて、どう考えているか?
これを理解するためにはアメリカの宗教を理解する必要がある。
今、アメリカでは、62%がキリスト教徒だが、それをさらに分けると
・プロテスタント:40%(うち福音派:23%)
・カトリック:19%
・その他のキリスト教(モルモン教、正教会など):3%
となっている。
このうち、特に福音派が共和党の支持母体となっている。
他の宗派は、共和党支持と民主党支持が混在している状況となっている。
そして、宗派によりイスラエルに対する考えが異なっている。もともと旧約聖書の時代、神様と特別な約束(契約)を結んでいたのは、イスラエルの民(ユダヤ人)だけという考えだった。
しかし、キリスト教が世界宗教へと脱皮する過程で、キリスト教徒を広めるためにも都合が悪く解釈を変更した。
キリストが蘇ったことで、ユダヤ人だけでなく、イエスを信じる全ての人が神の子であり、家族だと解釈を変えたのだ。
この考えを「置換神学」という。
だから、1948年にできた現代のイスラエルも、聖書で約束された「特別な土地」や「預言の成就」として神様が選んだものではないという立場をとっていた。
しかし、第二バチカン公会議(1965年)以降、カトリックは、解釈をソフトにし、ユダヤ人との古い契約は残っており、取り消されていないという解釈に変更した。この歴史的な方向転換によって、現代のカトリックは、ユダヤ教への深い敬意を保ちつつも、イスラエル国家に対しては「神学的な熱狂」とは一線を画す、独自の慎重な距離感を保っている。
一方、福音派は、カトリックとは対照的に「置換神学」を強く否定し、現代のイスラエル国家を「聖書の預言がリアルタイムで成就している姿」であると熱烈に信じている。
彼らにとって、1948年のイスラエル建国や、その後のエルサレム奪還は、単なる歴史的事件ではない。それは、イエス・キリストが再び地上に降り立つ「再臨」のための絶対条件であり、神が定めたタイムスケジュールが進行している証拠なのだ。
このため、福音派にとってイスラエルを支援することは、単なる外交政策ではなく、信仰上の義務(神への忠誠)に直結している。彼らは、ユダヤ人が約束の地に戻り、イスラエルが強大になることが、世界の終わりの救済につながると考えている。この強固な宗教的信念があるからこそ、アメリカの共和党や保守層は、国際社会の批判を浴びてでも、イスラエルに対して「無条件かつ最強の支持」を送り続けているのである。また、政治的には、アメリカはイスラエルを「中東における民主主義の砦」かつ「軍事技術のパートナー」と見なしており、どんなに政権が変わっても、2019年からの10年間は、年間38億ドル(約5,700億円)の支援が行われている。この38億ドルは、軍事支援であり、アメリカ製兵器の購入用+ 5億ドルのミサイル防衛への協力費として使われており、イスラエルの国防を強化しつつ、同時にアメリカ国内の防衛産業(ボーイングやロッキード・マーティンなど)を守るという側面もある。また、この巨額の軍事支援金の一部は、ロビー団体を通じて議員への政治献金として還流しているという構造的側面もあり、議員の懐にも入っているのではないかという噂が絶えない。
以上の事を踏まえると…
これより、話は核心に迫る。ここより先は会員登録が必要です。月・水・金に配信中です。(現在、平日毎日更新中)
そのため、1記事20円程度になります。
なお、今後、値上げの可能性がありますが、値上げした場合も、ご登録者は、登録時の価格が維持されますのでご安心ください。
ご購読を、心よりお待ちしております。よろしくお願いいたします。m(__)m
