… … …(記事全文7,496文字)経済破綻が深刻な中国は「融和路線」転換で日本からの支援を引き出し、「台湾併合2027」を仕上げようとしている。孫子の兵法「戦わずして勝つ」に倣い、軍事侵攻ではなく「人海戦術」で静かに乗っ取るという
◆〔特別情報1〕
ブルームバーグは1日、「中国、米国防長官の発言に反発-台湾巡り『火遊び』すべきでない」という見出しをつけて次のように報道した。
「中国外務省は、アジア安全保障会議『シャングリラ対話』でのヘグセス米国防長官による台湾などに関する発言に対し、『強い不満』を表明した。
ヘグセス長官は5月31日、シンガポールで開催中の同会議での演説で、中国による台湾侵攻の可能性に備えるため、より強い危機感を持つ必要があると訴え、アジアの同盟国に防衛費を国内総生産(GDP)の5%に向け引き上げるよう求めた。中国が同会議への国防相派遣を見送ったことにも触れた。
中国の国防相が同会議への参加を見送ったのは2019年以来。各国の防衛担当高官と対話する外交の場を自ら放棄し、地域安全保障に関する中国のビジョンを発信する機会を逃した。
中国外務省は6月1日の声明で、『米国こそが世界における真の覇権国家であり、アジア太平洋地域の平和と安定を破壊する最大の要因だ』と反論。米国は台湾問題を利用して『火遊びをするべきではない』と付け加えた」
この記事で、米中の応酬よりも注目すべきところは、中国国防相が同会議への参加を見送ったことである。本来なら、この会議の場に中国国防相が出席し、その場で反論するのが通例であるのに対し、今年は董軍国防相が欠席したため、代わって中国外務省が反論の声明を出す事態となったのだ。こうした流れについてブルームバーグは同記事のなか、さらに次のように記述している。
「例年とは異なり、今年の同会議の最終日である1日のプログラムは、中国に照準を定めたセッションから始まらなかった。このセッションでは、中国高官が前日の米国やその同盟国から出された主張に反論するのが通例だった。今年の会議に出席した中国代表の胡鋼鋒氏は、董軍国防相の不在についての質問をかわした」
董軍国防相に代わって中国代表として会議に出席した胡鋼鋒氏は、中国国防大学の副校長だということである。
ちなみに董軍国防相については昨年11月27日、中国当局により汚職の疑いで調べを受けていると、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じている。しかし、この報道についても中国外務省は「捕風捉影(捉えどころがない)」との表現を用いて交わしたということだ。
こうした中国情勢について、国際情勢に精通する情報通は次のように語った。
「いま中国は経済破綻が深刻なため、日本を含めた周辺諸国に対し融和路線に転じた」
以下、国際情勢に精通する情報通からの特別情報である。
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