昨日13日、神奈川県で80代の女性が新型コロナウィルスによる肺炎で死亡した。前回、「今週中に日本で初の死者が出るだろう」と予想したが、そのとおりの結果となった。死亡した女性は、1月22日から倦怠感などの症状が出て、28日に医師の診断を受けたが経過観察となり、2月1日に再び受診して肺炎と診断され、別の医療機関に入院している。 抗生薬の投与を受けたが症状が改善せず悪化、6日にさらに別の病院に転院、12日に呼吸困難となった。そこで初めてPCR検査を実施、13日に死亡、その後に陽性が判明した。報道されているこの推移を見れば、途中のどこかの時点で、担当した医療関係者がこの患者について新型肺炎を疑っていたことは間違いなく、そして神奈川県(健康医療局・保健医療部・健康危機管理課)に報告され、厚労省に報告されていたことは明らかだと思われる。この女性が入院して死亡するまでの2週間、テレビは朝から晩までこの話題ばかりだった。 岡田晴恵と玉川轍は、14日朝のテレ朝の番組で、もっと早くPCR検査ができていれば、抗HIV薬の投与など命を救うための処方ができたのではないかと述べたが、その意見に同感だ。そのことは、おそらく、患者を受け持った医師も思っていたかもしれず、現場と県・厚労省との間で何らか葛藤が起きていた可能性がある。今回の新型コロナウィルスの問題について、政府は当初から検査対象を絞る措置に出て - 岡田晴恵はそれを「武漢縛り」と呼んでいるが - 感染の疑いのある者をすべて検査する対策をとらなかった。 そのため、感染しているのに感染者と診断・認定されないまま、症状が重くなったり、逆に治ったりしている者が多くいる。この女性も、死の直前にPCR検査が施されなければ、ただの肺炎での死亡として処理され、「国内初の感染死者」として大々的に取り上げられることはなかっただろう。誰の注意も惹かず、闇から闇へ葬り去られていただろう。… … …(記事全文3,104文字)