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世に倦む日日

田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)

田中宏和

初動を誤った日本 - 韓国は1日5000件の検査体制、費用は公費負担

新型肺炎の対策で日本は初動を誤った。検査体制に万全を尽くし、早期発見に努め、市中感染が広がる前に封じ込めをしなくてはいけなかったのに、検査をせず、感染者を探し出すことをせず、3週間も市中で感染が連鎖するのを閑却した。政府発表の見かけの数字は少ないが、市中では3次4次の感染が広がっている。WHOの進藤奈邦子は、「今一番、世界中が心配しているのが日本だ」「他の国では、全部の感染者が(誰から感染したのか経路が)追える。日本だけ様相が違う」と言い、日本のルーズな対応に警鐘を鳴らした。 政府がこれだけ早期封じ込めに傾注せず、市中感染の進行を看過しているのは日本だけだろう。政府だけでなく、マスコミにも野党にも全く危機感がない。政府の不作為を批判する真剣な声がない。テレビで「専門家」が垂れるのは、致死率が低いから恐がらず安心しろという宣撫の説教だけである。日本は湖北省化するのではないか。その入り口に立っているのではないか。 14日に感染が確認された北海道の50代男性は、31日に発症して熱と咳と倦怠感を覚え、3日に病院で受診、4日に再検査して肺炎を確認、別の病院に回されて抗生剤治療を開始する。症状が改善せず、11日に三つ目の病院に入院、12日には集中治療室で呼吸器を装着する重症となった。14日にようやく衛生研で検査して陽性と判明している。感染経路は不明とされているが、この患者が自身の病気を新型コロナウィルスではないかと疑わなかったとは思えない。 神奈川で死亡した80代女性の例と同じで、お気の毒と同情するしかない。4日の再検査で肺炎の診断が出た後、症状が改善せず重くなる一方だった11日までの間、担当の医師は新型コロナウィルスの感染を疑うことはなかったのだろうか。院長が保健所に報告してPCR検査を申請することはなかったのだろうか。この間、テレビは朝から晩までこの話題一色だった。
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