Foomii(フーミー)

世に倦む日日

田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)

田中宏和

政府を擁護し市中感染の拡大と放置を公認する御用医師の言説と錯誤

米国CDCが19日に日本への渡航注意勧告を出した。米CNBCで専門家が「日本は感染急拡大の瀬戸際にあり、大規模流行へと発展するかもしれない」と警戒感を示している。タイ政府は日本への渡航自粛を国民に呼びかけた。日本の感染状況の悪化は明らかで、世界から注意の視線が向けられ、次第に日本が世界から隔離される構図になりつつある。だが、日本国内に危機感は全くない。正直、これが5か月後に五輪開幕を控えた国なのかと不思議に感じる。 例えば、仮定として、7月に天津や成都で五輪を開くなどという図があり得るだろうか。IOCはすぐに対応を協議し、延期や中止や代替地案を検討するだろう。日本の中では誰も言わないが、日本国内の新型コロナウィルスの感染状況は北京や上海と同じ程度であり、山東省や四川省とほぼ同じレベルと考えていい。現在、日本は死者3名。人口1億人の山東省は死者4名、人口8110万人の四川省は死者3名である。 東京の感染度は北京や上海と変わらない。日本は検査をしていないから感染者が発覚せず、感染者数が1桁も2桁も小さく押さえられているだけで、死者数や重症者数を見れば湖北省を除く中国国内一般の環境と同じなのだ。北京や上海の場合は、当局が徹底的にヒトの移動と接触を止め、感染の連鎖を止める強硬措置を講じていて、そのため感染者数の伸びと勢いは鈍っている。 一方、東京は満員電車も通常のままで、集会もイベントも宴会も禁止されず、政府の人間がマスク姿で登場することもない。濃厚接触だらけの日常空間が続き、ウィルスにとって自由に増殖できる環境がある。北京や上海ではサスペクトに対して厳重な監視の目が光り、報奨金のインセンティブが出て、サスペクトはすぐ捕捉されて検査に送られ、陽性反応者は隔離される。市民社会が密告する形で感染者が探し出され、ヒトの体内のウィルスを根絶する取り組みが行われている。
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