… … …(記事全文2,782文字)とある番組企画で、「税金の無駄遣い」、そして、それを減らすために検討されている「日本版DOGE]について、ご質問を受けました。
世間一般にはなかなか知られていない「無駄と言われるものとして一体何があるのか、そしてそれが産み出されるメカニズムは、さらには、それを是正するにはいかにすべきか…をまとめてみました。
『▼会計検査院発表「税金の無駄遣い」24年度は540億円(23年度648億円、22年度580億円)。法令違反・不適切な予算執行は271件もあった。政府は毎年巨額の無駄遣いを指摘されながら、なぜ改善されないのか?』
最大の原因は、
”「緊縮」で予算が全然増えない中、「予算単年度主義」で「前例踏襲主義」に基づいて毎年の予算が決められていく”
という予算決定の仕組みにあります。
要するに、各省庁にしてみれば、財務省との予算交渉において…
「去年と同じ予算項目を要求すれば、まぁだいたい通してくれるが、
新しい項目を要求したって、どれだけそれが合理的なものであっても通してくれない。
(なぜなら、財務省は緊縮で、予算を全然増やさず、とにかく絞ろう絞ろうとするから)
ただし、今年予算をあましてしまったら、財務省に「お前、この項目余ってるじゃないか。だったら、この予算、もう削ってもいいよな」と言われてしまうことになる。各省庁はそれがコワイから、兎に角、予算折衝で予算を削られないようにするために、予算が余りそうになったら、無理してでも(つまり、無駄だと半ば分かっていても)必至で、予算を全て使い切ろうとする。
その結果、(会計監査員から指摘されてしまうような)「無駄な予算執行」が増えてしまう。
一方で、もしも財務省が「新しい予算を要求しても、ちゃんと査定してもらって、認めてもらえる」という体勢にあるなら、各省庁において「無理して無駄であっても兎に角予算を使い切る」ということは無くなります。つまり、財務省が「前例踏襲主義」をやめるand/or「緊縮をやめて、要望を柔軟に聞き入れる」という体勢があるなら、確実に無駄は減ります。
あるいは、「予算単年度主義」を脱却し、「予算を複数年次で執行する」ということが許容されれば、毎年毎年の無駄を大きく削減することが可能となります。
『▼「これは今すぐ廃止すべき」という「公金チューチュー」は何だとおもいますか?』
最大の公金チューチュー分野は勿論、毎年50兆円以上が投入されている、医療分野です。
本当なら不要な医療行為が膨大に展開されている。これをカットできれば、医師や薬剤師は今ほど濡れ手で粟の金儲けができなくはなりますが、むしろ我々はもっと健康になるでしょう。
FITもそうです。(再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度) 環境によいから、というだけの理由で、費用対効果度外視で、太陽光パネル、バイオマス発電所、陸上風力発電等が次々とつくられていきました。その負担は、

購読するとすべてのコメントが読み放題!
購読申込はこちら
購読中の方は、こちらからログイン