… … …(記事全文3,507文字)●ジャイアンツ阿部監督逮捕のニュース
プロ野球・読売ジャイアンツの阿部慎之助監督が暴行容疑で現行犯逮捕され、釈放された後監督を辞任した、というニュースに触れた。私は、阿部監督が選手に対して暴行を働いたものと推測した。というのはそれまでの言動に中央大学野球部出身の体育会系で、いわゆる昭和の気質が残っているという印象を持っていたからである。しかし、実際は家庭内の18歳の長女に対する暴行だということが分かった。
プロ野球界では、近年不正薬物使用やオンラインカジノといった不祥事が相次いでいる。今度は暴行事件となれば、日本のプロ野球人気に水を差すことは間違いない。今回の事件について報道だけでは、真実はなかなかつかめないし、ましてやプライベートなことも含まれる。それにしても不可解な点があるため、本稿ではこの事件を取り上げたい。言うまでもなく、私は暴力を肯定するものではなく、ジャイアンツ・ファンでもないことを断っておく。
●きっかけは長女のChatGPTへの質問
報道によれば、25日午後7時過ぎ、長女と15歳の次女が姉妹喧嘩を始め、仲裁に入った阿部前監督は「やめなさい」などと注意したところ、「長女から言い返され、かっとなり」、胸ぐらをつかんで押し倒すなどの暴行を働いたとされる。長女はスマートフォンの生成人工知能(AI)「ChatGPT」に状況を説明し対応を質問した。
AIに質問とは、いかにも今どきの若者らしいのだが。その質問(プロンプト)の内容により、回答は大きく異なってくる(初期設定もそうだが)。長女がどのような内容をインプットしたのかは明らかになっていないが、「匿名で相談できる場所」を尋ねたとされている。
●児童相談所に電話 児相は110番通報
回答は、「児童相談所に連絡する」だったようである。それに従い、長女は児童相談所に電話をした。ここで、厳密に言うと児童相談所の対象は18歳未満の子どもであり、長女は対象外ということになる。自分が18歳であるというプロンプトはインプットしていなかったものと推測される。だが、急を要する事件と判断した児童相談所は110番通報をした。匿名を望んでいたはずの長女が電話で住所や氏名を語ったのだろう。
