… … …(記事全文3,343文字)●新潟県知事選挙の結果
5月31日投開票の新潟県知事選挙は、旧稿で私が指摘・予想したとおりの結果に終わった。
当 554,012 花角 英世 68 知事 無所属現
230,721 土田 竜吾 38 前県議 無所属新
43,089 安中 聡 48 自営業 無所属新
投票率 47.40%
史上3番目に低い投票率が物語るように、盛り上がりに欠ける選挙だった。現職の花角氏にとって安泰の選挙と言っても過言ではない。民間が主催する複数の公開討論会に欠席する余裕さえ見せた。
●原発ワンイシュー選挙を避ける
花角氏にとって懸念するのは一つだけだ。柏崎刈羽原発再稼働を巡り、約14万人の県民の署名を集めた「柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案」に否定的な姿勢を付して県議会へ提出し、4月18日県議会で否決されたこと。そして、2018年の就任以来、再稼働の自らの判断について、県民の「信を問う」と言い続け、県民の意思を確認することを強調してきた。しかし、再稼働を「是」とした判断について「信を問う」たのは、県民ではなく、昨年12月の県議会であった。そして、今年4月 柏崎刈羽原発6号機が営業運転を再開した。
県民投票については、yesかnoの「二者択一」では、県民の多様な意見を拾えないといった詭弁を弄し否定した。また、県民に「信を問う」ことがなかったのは深刻な「公約違反」である。この決して民主的とは言えないプロセスで、再稼働が決定されたことがフォーカスされるのを避けたかった。
選挙中、花角氏は事故時の避難経路の早急な整備や、屋内退避施設の整備に力を入れるよう国へ要望していると訴えていた。なぜ、県議会で再稼働を決めたのかについては語らず、「多くの県民の声を聞き、一つの区切りをつけることができた」と述べた。柏崎刈羽原発はすでに運転しており、それよりも、「物価高対策」「経済の活性化」など「攻めの4年間にする」との花角氏の主張が有権者に浸透し、原発ワンイシューの選挙は避けられた。
当選が決まった直後、再稼働への非民主的プロセスについて報道陣に問われ「2期8年の仕事の進め方も含めて評価してほしいと申し上げてきた。合格点をいただいた」と答えた。「再稼働を容認した私自身の判断や手続きが理解されたと認識している」との回答は、あまりにも虫が良すぎる。
●自称「対立軸」の土田候補
