… … …(記事全文9,310文字)自民党の総裁選が4日に投開票され、新しい総裁に高市早苗前経済安全保障相が選ばれた。今後、高市は国会での首班指名に向けて一部の野党に協力を仰ぐことになる。同党が衆参の両院で少数与党であることから、自民党単独で首相を決めることは不可能だからだ。そのため、どうしても野党の協力を得なければならない。高市を首班指名する野党はまた、そのまま政権与党入りのキップを手にしたことになる。
なお、この野党とは日本維新の会か国民民主党以外にない。以前にも書いたが、両党の政策は自民党と近く、どちらも連立政権に加わることを否定していない。私も高市に近い自民党関係者から、「高市が想定する連携・連立の相手は国民民主党だ。維新は眼中にない」と聞いている。
一方、立憲民主党の野田佳彦代表は、政権交代を想定して首班指名では野党による統一候補の選出を狙っている。日本維新と国民民主党に野党共闘の協力を仰ぎ、自民党政権に終止符を打たせようと計画している。だが、これはどう考えても不可能だ。もともと維新と国民民主党は立憲民主党とは折り合いが悪く、一致協力することなど夢のまた夢だろう。そうでなくても、維新と国民民主党の目は野党ではなく与党に向いている。言葉を濁しているが、両党の本音は連立入りして与党になりたいのである。
それでも立憲民主党が野党共闘を主張するのは、自民党政権に対抗するためもあるが、本当の狙いは支持層を広げることだ。維新や国民民主党との協力が難しいとわかっていても、野党全体の団結をアピールすることで反自民票を結集し、次の衆院選での勢いをつける思惑があるのだろう。
加えて、立憲民主党の党内事情もある。同党の支持者や党内には野党共闘を求める声が根強い。そのため、それが無理だとわかっていても共闘を模索する姿勢を示さなければ支持者離れを起こし、党内が分裂してしまう。そこで党内や支持者の期待に応える姿を見せることで結束力を高める意図があると思われる。

購読するとすべてのコメントが読み放題!
購読申込はこちら
購読中の方は、こちらからログイン