… … …(記事全文4,540文字)ベセント財務長官は、トランプ大統領の指示のもと「オペレーション・エコノミック・アウトキャスト(経済追放作戦)」と名付けた前例のない政府全域に及ぶ大規模な経済制裁キャンペーンを開始した。その根本的な目的は、イラン政権およびイスラム革命防衛隊を支えるあらゆる経済的生命線を遮断し、テヘランを完全に国際的に孤立させることだ。米国は従来の「脅威を管理・抑制する」という姿勢から脱却し、イランの暴力的・ならず者的な威嚇行動そのものを終わらせることを目指した。
具体的には、イランが制裁を回避し、違法な核・ミサイル開発やテロ組織への資金供与に悪用してきた金融ネットワーク、密輸ルート、第三国の仲介者を徹底的に遮断しようとしている。
特にデジタル資産、テクノロジー、金、航空、海運の5つの重要セクターに対するセクター別制裁を新たに決定し、これらに関与する世界中のあらゆる第三国組織や個人に対して二次制裁のリスクを突きつけたのだ。
イラン側には「完全な国際的孤立と自給自足経済」か「違法活動をやめて正常な状態へ戻る」かの二者択一を迫り、資金の逃げ場を完全になくす「漏れゼロ」のアプローチで追い詰めようとしている。この作戦によって、イランは国家存続に関わる極めて深刻な危機に直面することになる。
まず経済面では、国家財政を支える石油や液化石油ガスの不正輸出ルートが次々と遮断されるため、外貨収入が激減する。崩壊しつつある国内金融セクターや急激なインフレに対し、政権は金を用いて自国通貨リアルを安定させようとしていたが、金取引やデジタル資産(暗号資産)取引まで標的とされたことで、経済崩壊に拍車がかかる見込みだ。
さらに、海外からの機密技術や兵器部品の調達網が遮断されるため、弾道ミサイル開発や核研究、サイバー攻撃能力の維持・拡張が極めて困難になる。外貨不足によって代理勢力への資金提供や国内の革命防衛隊・一般兵士への給与支払いすら滞る事態が生じており、ベセント長官が指摘したように、体制内部からの動揺や軍内部の離反、民衆による政権崩壊へとつながるリスクが高まった。この制裁措置によって最も大きな影響を受ける第三国は中国だ。
中国は現在、イラン産原油や石油製品の最大の買い手であり、イランの不正輸出を影で支える資金ルートや調達網のハブとして機能してきた。また、多くのフロント企業や物流業者が中国本土や香港に拠点を置き、イラン向けの通信・光学・電子機器やデュアルユース(軍民両用)技術の調達に関与している。
今後、中国は極めて厳しい立場に立たされる。まず、中国本土や香港の企業・金融機関が米国の二次制裁の対象となるため、米ドル決済システムからの排除や米国市場からの追放という破滅的なリスクを負うことになる。
これにより、中国企業はイランからの安価な石油調達を断念せざるを得なくなるか、あるいは制裁違反の重い代償を支払わされることになる。
さらに、中国の物流・貿易ネットワークが米国の監視下に置かれることで、エネルギー安全保障上の打撃を受けるとともに、対米関係においてさらなる外交的・経済的摩擦を抱え込むことになる。
ここより先は会員登録が必要です。月・水・金に配信中です。(現在、平日毎日更新中)
そのため、1記事20円程度になります。
なお、今後、値上げの可能性がありますが、値上げした場合も、ご登録者は、登録時の価格が維持されますのでご安心ください。
ご購読を、心よりお待ちしております。よろしくお願いいたします。m(__)m
