… … …(記事全文5,712文字)
現在、私は家族とトルコのアンタルヤに来ています。ここは海の町で、気温は連日30度を超え、湿度も80%と日本並み(?)の猛暑に見舞われています。実は2年前にもこのアンタルヤに海水浴に来たのですが、その時は10月初旬でしたので少し過ごしやすかったです。当時はトルコ滞在中の10月7日にハマスのイスラエル攻撃が始まり、私はほぼホテルに缶詰め状態になっていましたが、それも今思えば懐かしい思い出です。2年前の旅行と比較して感じることは、まずロシア人比率が少ないという点です。2年前はほぼ9割方がロシア人でしたので、どこに行ってもロシア語が耳に入ってきていました。しかし今回は3分の1程度といった肌感覚です。ロシア人旅行者の数が減った正確な理由は分かりませんが、おそらくツアー料金の値上がり、そしてそれに関連したロシア国内旅行の増加にあるのではないかと思います。
残りの多くはドイツ、チェコ、ポーランド、バルト諸国など欧州人、そして少しの英語圏の人々といった感じです。またホテルのバーマンに聞いたところでは、ボスニアから来ているグループもいるとのことでした。ですのでホテルで食事を取っている際には、NATOに囲まれている感覚に陥ってしまうこともありました(笑)。そしてまた、以前私は欧州の人々を発達した文化圏の人々ということで、尊敬の眼差しというか、憧れにも似たような感覚でみていたものですが、ウクライナ戦争勃発後、彼らを見る目は180度転換し、他国を支配し植民地化することで繁栄を築こうとする野蛮な人種と感じる自分がいることにも驚かされています。
もちろん悪いのは常識を逸脱し、他国を犠牲にしてお金儲けを企む政治エリート達であって、一般人ではありません。ただ西欧に対する幻想の呪縛から精神的に解き放たれたことは、非常に喜ばしいことだと思っています。日本人も西欧人も対等であり、彼らに媚びへつらう必要など全くない、西欧の呪縛から解き放たれることが、日本が真の意味で自立し、世界で本物の存在感をアピールするための大きな基盤となるのだろう、と海を眺めながら考えた次第です。
ということで今回は、変わりゆく欧州についてお伝えします。
新たなEUの対ロ経済制裁
EUは18日、第18回目となる対ロシア経済制裁パッケージを発表しました。スロバキアのロベルト・フィツォ首相は最後まで抵抗していましたが、最終的に同意しました。EU委員会から何らかの補償を得たのか、あるいは制裁の中身をみて、何も変わらないことを理解したのかもしれません。とにかく対ロ制裁の効果などはなく、最終的には自分達の首を絞めるだけなのですが、毎度のことながら、「言うことを聞かないなら罰を与える」という非常に稚拙な対抗策しか採択出来ない欧州連合首脳の力量には辟易とさせられます。

 
		
 
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
        
購読するとすべてのコメントが読み放題!
購読申込はこちら
購読中の方は、こちらからログイン