… … …(記事全文8,177文字)政治や政治家に関する書籍は数多くあり、その中でも古典は読んでおいて損はない。たとえば、紀元前350年ごろの古代ギリシャで書かれたアリストテレスの『政治学』。この有名な書物は、アリストテレスが現実の政治制度から統治の理論と実践を論じたもので、政治体制を君主制や貴族制、民主制として体系化し、政治家の資質は政体に応じて異なるとしている。政治制度の比較分析や現実主義的アプローチは現代政治学の基礎とされる。なお、アリストテレスの師であるプラトンは『国家』を著した。ここでは理想国家の構築と正義の定義を探求し、統治者の役割を論じた。
ここまで古典でなくても、マキアヴェッリの『君主論』(執筆は1513年、1532年に刊行)や、ルソーの『社会契約論』(1762年)も有名である。『社会契約論』では、政治家は個々の利益ではなく全体の「一般意志」を反映すべきだとした。また、統治の正統性は人民に由来し、政治家は人民の代理人として機能するとともに、政治家は法の下での平等を保証し、自由を最大化する統治を目指すとしている。
ルソーの「人民主権」という思想はフランス革命(1789年)やアメリカ独立宣言(1776年)に影響を与え、現代の議会制民主主義や憲法の基礎になっている。日本国憲法(1947年)に明記された「主権在民」もまた、ルソーの思想の流れを汲むものだ。
20世紀に入ると、社会学者のマックス・ウェーバーが『職業としての政治』(1919年)を著した。この書籍はミュンヘンの大学生に向けて講演した内容をまとめたもので、ウェーバーは政治家という職業の本質と責任、そして倫理的課題を論じた。『職業としての政治』は現代の政治学や政治家の役割を考える上でも重要なテキストとして活用されている。

購読するとすべてのコメントが読み放題!
購読申込はこちら
購読中の方は、こちらからログイン