… … …(記事全文4,717文字)『人手不足倒産』を英語で一言で表す固定の熟語(定型句)は、実は存在しない。なぜなら、アメリカでは『人手不足倒産』という言葉では括られず、市場原理による選別として整理されるからだ。もっと分かりやすく、誤解を恐れずに言うと、アメリカには『人手不足倒産』という概念が存在しないのだ。
しかし、なぜか日本では人手不足倒産が発生し、2025年通年集計で427件も発生した。これは初めて年間400件を超え、3年連続で過去最多を更新した数字となる。
なぜ、アメリカには『人手不足倒産』が存在しないかと言うと、人手不足は発生するのだが、必ず次のステップに進むからだ。
アメリカでは人手不足になったら、賃金を上げる。
しかし、その賃金アップに経営が耐えられず、倒産するケースはあるし、賃金アップしたから、客に提供する商品単価やサービス単価を上げたところ、客が離れてしまい倒産するというケースは存在する。
つまり前者は、生産性の低い企業が、生産要素(この場合は労働力)の価格上昇に耐えられず市場から退出することを意味し、経済学では『限界企業(Marginal Firm)』の退出と呼ぶ。
一方、後者は、労働という投入要素の価格が跳ね上がったことで、企業の供給曲線(Supply Curve)が左上にシフトし、均衡点が維持できなくなった状態を意味し、賃金プッシュ・インフレの副作用などと呼ぶ。
つまり、人手不足に陥った場合、何か次の手を打っているのがアメリカであり、何の手も打たずに、商品価格を上げたら売れなくなるだろうし、賃金上げたら経営が破綻しそうだから、何もせずに廃業するのが日本なのだ。
これでは、賃金が上がるはずもない。アメリカでも深刻な人手不足により、時給を上げないとスタッフが確保できないため、特に外食チェーン(レッドロブスターやTGIフライデーズなど)や小売業では、人件費が利益を圧迫し、チャプター11(連邦破産法第11条)を申請するケースが相次いでいる。
しかし、一方で、時給を上げても経営を維持できている外食チェーンも存在する。
例えば、チポトレ(Chipotle)、テキサス・ロードハウス(Texas Roadhouse)、チックフィレイ(Chick-fil-A)などがその代表例だ。
これら3社が具体的にどのような施策を打ったのかを詳しく解説する。
そこに日本に足りない何かヒントがあるはずだ。
チポトレ(Chipotle)
アメリカを中心に展開する人気のメキシカン・ファストカジュアルレストランチェーン
テキサス・ロードハウス(Texas Roadhouse)
手頃な価格で高品質なステーキを提供する全米最大級のカジュアルステーキハウスチェーンチックフィレイ(Chick-fil-A)
米国最大級のチキンサンドイッチ専門店チェーン
高騰する賃金を「利益」に変えた米国企業の驚くべき仕組みとは何か?
日本も、こうしないと賃金なんて上がらない。
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