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石井順也の世界情勢ブリーフィング

石井順也(元外交官、地政学ビジネスインテリジェンス、国際政治経済)

石井順也

世界情勢ブリーフィング 第632号 ロシアのウクライナ侵攻:国際政治の理論からの考察

ウェブで読む(※推奨):https://foomii.com/00187/2022032508000092563 2022年3月25日発行(通算第632号) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 世界情勢ブリーフィング https://guccipost.co.jp/blog/jd/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本日はロシアのウクライナ侵攻について、読者の方からの質問にお答えします。 >ロシアだけが悪く言われるが、たしかに侵攻に正当性はないとしても、その原因をつくったのはウクライナではないか? >ロシアも悪いが、ウクライナも悪かったのではないか。喧嘩両成敗では? >米国に責任があるのではないか? >このような議論を見かけますが、どのように考えたら良いのでしょうか? ロシアとウクライナのどちらが「悪い」かというとき、ここには2つの視点があると思います。国際社会のルールに沿っているのかというフェアネス(公平)の視点と、侵攻の原因は何だったのかという客観的な事実分析の視点です。 前者については、まず議論の余地はありません。侵攻自体に正当化の余地はなく、また侵攻前においても、クリミア併合をはじめ、ロシアはウクライナの主権を侵害する行為を行ってきました。これに対し、ウクライナあるいは米欧がロシアの主権を侵害する行為に及んだことはありません(少なくとも明確にはなっていません)。 したがって、ルール違反をしたのはどちらか、アンフェアなのはどちらかという、いわば道義的な話であれば、ロシアに非があるのは明らかです。この点は世間でもほとんど論争にならないと思うので、とりあえずスキップします(もしこの点に疑問があるという場合には、別途説明します)。 一方、後者については、たしかに議論の余地があります。ロシアの侵攻は、内在的な論理によって一方的に決定されたとは限らず、ウクライナや米欧の行動といった外的要因に影響を受けて決定された可能性もあるからです。 このような価値中立的な分析の話であれば、その判断は様々であり、専門家の間ですら意見が分かれます。そこで本日は、この点について私なりの考察をお伝えします。 極めて複雑なテーマであり、しかも「正解」といえる結論はありません。このため、短い文章で説明するには限界がありますが、一つ重要な手がかりになるのは、国際政治の理論という思考の枠組みです。これが理解できると、問題の所在やポイントがつかみやすくなります。 そこで、まずこの国際政治の理論の概要を説明します。この話になじみがない方、あるいは興味はあるが詳しいところまでは知らないという方にとっては、入門としても役に立つかと思います。 *********** ロシアのウクライナ侵攻:国際政治の理論からの考察 ***********
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