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田村秀男ウェブマガジン 経済がわかれば世界がわかる

田村秀男(ジャーナリスト)

田村秀男

トランプ円安はいつまで続くか

20日に就任する米国のトランプ次期大統領は製造業復権のためにドル安を好むとされるが、現実にはドル高・円安が進む。この基調はまだ続くのか。

 世界の外国為替取引は一日当たりで約1100兆円、このうち円は90兆円近い。日本の国内総生産(GDP)一日分1.7兆円弱からしても、とてつもない規模だ。世界のカネの流れの大方は基軸通貨ドルで成り立つ米金融市場に吸い込まれては、世界に向けて奔出する。米国の吸引力が強ければ強いほどドルが買われるのでドル高になる。日本は世界最大の債権国、つまり最大の資金輸出国である。デフレから抜け切れず、国内の資金需要が弱いので日銀がいくらカネを刷ってもその分米国に流出してしまう。円安はその結果だ。

 対照的に米国は世界最大の債務国である。米国は国内で生産する以上に家計は消費し、設備、住宅などに投資する。この超過分は経常収支の赤字で表わされ、2023年は9053億ドル(128兆円)、GDPの約3.3%に上った。言い換えると、米国経済は資金不足分を海外からの資金流入で充填できないと麻痺してしまうわけで、国家安全保障が脅かされる。ところが、米国は経常赤字を凌駕する規模のカネを世界から引きつける。その点、日本の貢献度は絶大である。

以上を踏まえたうえで、グラフを見よう。米経常収支赤字、海外からの米国への資金純流入

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