… … …(記事全文3,257文字)<地政学リスクと寒波でも上がり切らない原油相場>
NYMEX原油先物相場は、1バレル=60ドルを挟んで売買が交錯している。年初から地政学リスク関連のイベントが多発する中、2025年12月16日の54.98ドルをボトムに、やや底堅く推移している。一方で、金相場が連日の過去最高値を更新するような環境にあっても、原油相場を大きく押し上げるエネルギーは欠いており、1月14日の62.36ドルが戻り高値になっている。これは25年10月24日以来の高値更新となるが、総じて昨年10~12月期の取引レンジ内での修正高にとどまっており、売買材料が豊富にみられる中でも、値動きは限定的だったとの評価が妥当だろう。
足元では北半球全体で寒波が観測されているが、これも原油相場に対する影響は限定されている。天然ガス相場は、暖房用エネルギーの需要拡大見通し、さらに凍結による生産障害の報告を受けて、期近限月主導で急伸している。穏やかな天候を背景に1月15日には1mmBtu=3ドル割れが試されていたが、1月26日高値は7.439ドルに達している。本来であれば原油相場も寒波による需給引き締め圧力を織り込むべき環境とも言える。しかし、マーケットが目立った反応を見せる必要がないと判断する程度に、強力な需給緩和圧力が発生している。
