… … …(記事全文6,518文字)2026年7月13日発行(通算第886号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━
石井順也の世界情勢ブリーフィング
https://odyssey.co.jp/blog/jd/
━━━━━━━━━━━━━━━━━
ワールドカップはベスト4が出そろいました。フランス、スペイン、イングランド、アルゼンチンという、スター選手を擁した優勝候補が並び立つ構図に。個人的にはノルウェーをもっと見たかったですが、これからのすべての試合は語り継がれる名勝負になるでしょう。まずは今週の準決勝が楽しみです!
さて、今週はイランとベネズエラ情勢を取り上げます。イランでは激しい動きが続いていますが、基本的にはこれまで想定してきたシナリオの範囲内です。ただ事情によりこちらは詳しくは明日以降として、今回は特にベネズエラ情勢に焦点を当てます。
ベネズエラについては読者の方からのリクエストもありましたが、トランプ外交を理解し、ひいてはイラン情勢の今後を展望する上でも重要です。マニアックに思われるかもしれませんが、幅広い視点から掘り下げた、他ではなかなか見られない分析と自負していますので、ぜひご覧ください。
【目次】
1.先週の動き
● ベネズエラの地震とトランプ政権
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき
***********
先週の動き
***********
7/5(日)
・OPECプラス有志国会合(オンライン)
7/6(月)
・中国人民解放軍の原子力潜水艦が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を太平洋の公海に向けて発射
・中国とロシアが山東省青島市の近海と上空で合同演習「海上連合2026」を開始
・ウクライナがロシアのオムスク製油所をドローンで攻撃
・フランス・シリア首脳会談(ダマスカス)
7/7(火)
・イランがホルムズ海峡を通行していた商船3隻を攻撃したと米国、カタール、サウジが表明
・米中央軍がイランへの攻撃を開始したと発表
・米財務省がイラン産原油の禁輸措置を再開すると発表
・NATO首脳会議(アンカラ、~8日)
・米・トルコ首脳会談(同)
・NATO・インド太平洋パートナー(IP4)会合(同)
・日米韓外相会談(同)
・インド・インドネシア首脳会談(ジャカルタ)
7/8(水)
・トランプ大統領とNATOのルッテ事務総長が会談(アンカラ)
・米・ウクライナ、米・シリア首脳会談(同)
・米中央軍がイランへの追加攻撃を開始したと発表
・イランの革命防衛隊がバーレーン、ヨルダン、クウェートの米軍施設を報復として攻撃したと発表
7/9(木)
・米・イスラエル首脳電話会談
・トランプ大統領が選挙支援委員会の委員全員を解任
・イランのハメネイ前最高指導者の埋葬(マシュハド)
・韓国の最高裁が尹錫悦前大統領に特殊公務執行妨害罪等の容疑について判決(ソウル)
7/10(金)
・トランプ大統領がイラン側の要請に応じ協議を継続することに同意したと表明
・NY州のクレイトン連邦検事が新たな大統領専用機エアフォースワンに安全保障上の欠陥があると問題視する記事を執筆したNYタイムズの複数の記者に対し7月15日にNYの連邦大陪審で証言するよう命じる召喚状を発出
・米国土安全保障省が7月7日にヒューストンで移民税関捜査局(ICE)が射殺した男性は取締対象者ではなかったと発表
7/11(土)
・イランのモジタバ最高指導者が米国とイスラエルへの報復を誓う声明
・リンゼー・グラム上院議員が急死
●ベネズエラの地震とトランプ政権
ベネズエラでは6月24日、マグニチュード7.2と7.5の地震が相次いで発生しました。死者は4,000人を超え、同国史上最悪級の自然災害となっています。
1月の米国による攻撃後に発足した、デルシー・ロドリゲス暫定大統領率いる政権に対し、震災対応への不満が高まっています。もともと低かった支持率はさらに低下しています。
ベネズエラの今後については、以下の記事で詳しく解説しました。このとき示した見通しから大きな変更はありませんが、今回は地震が国内情勢に及ぼす影響や、トランプ政権との関係を含め、最新の動きを解説し、その上で、イラン情勢にも関係するトランプ外交の今後についてもコメントします。
・「トランプ政権のベネズエラ攻撃」(1/8)
