… … …(記事全文1,839文字)日銀は18、19日開催の金融政策決定会合でマイナス金利政策解除に向け、著しく前のめりだ。連合集計の春季労使交渉賃上げ率が5.28%と33年ぶりの高水準で、2%の物価上昇目標達成のメドがたったとの判断によるが、現実には国内需要の回復は弱々しい。利上げ決定以前に、デフレを再発させない確固とした決意が植田和男日銀総裁に問われる。
日銀は金融機関の貸し出しを促す狙いのもと、短期市場金利をマイナスに誘導する政策金利を2016年2月に導入した。現在の政策金利はマイナス0.1%で、0〜0.1%に引き上げる案が有力視される。国内銀行の貸し出し残高は昨年9月末時点で686.4兆円に上り、金利0.1%分は6864億円だ。金融界は「金利ある世界」が正常だと主張するが、いったんプラス金利になれば市場金利は上方に動きやすくなり、国民経済への影響は甚大である。銀行収益がおのずと押し上げられるにつれて、企業や家計など借り手全体の負担が増えることになるからだ。
