… … …(記事全文2,144文字)日銀の政策金利引き上げは8月5日、史上最大の日経平均株価大暴落を引き起こし、ニューヨークをはじめ世界の市場を震撼させた。ゼロ・コンマ%台の日銀利上げの衝撃度がなぜこうも大きくなるのか。
中央銀行の金融政策はあくまでも、自国経済のためにあるというのは万国共通の建前だ。しかも、日銀は「独立性」を盾にタコ壺に閉じこもることができるので、国際金融との因果関係は死角になってしまう。
実際には、日銀の金融政策はドルを基軸とする国際金融の流れを左右するのが動かしがたい現実である。世界最大の債務国米国と、その債務市場、即ち金融市場を支える世界最大の債権国日本という関係からすれば、当然そうなる。