… … …(記事全文2,204文字)日銀の追加利上げは8月5日、日本株の暴落を招いたばかりではない。瞬く間に世界に飛び火し、ニューヨーク市場を震撼させた。日銀利上げがグローバル金融市場を大きく揺るがすのは、なぜだろうか。
まずは歴史的にみる必要がある。
1990年代末、米株式市場ではアマゾンなどインターネット関連の新興企業は収益が赤字でも投資家の人気を集め、株価は熱狂状態だったが、2000年8月に日銀ゼロ金利政策を解除すると間もなく崩落が始まった。「ドットコム・バブル崩壊」である。
筆者は当時、ニューヨークで米連邦準備制度理事会(FRB)の幹部と会って、秘話を聞いた。内容は以下の通りだ。