… … …(記事全文3,419文字)トランプ米政権は一連の高関税が最高裁によって違憲とされたことで、新たな高関税政策に切り替えようとしている。それは、高関税の脅しを受けて、石破茂前政権時代にトランプ政権の要求を丸のみした5500億ドル(3年間、約84兆円)対米投融資合意の条件となった対日関税にも影響しかねないが、よい機会だ。日本が米国に言われるまま巨額の資金を供給する「現金自動支払機(ATM)式の不平等合意を見直し、再協議するべきだ。
米最高裁は2月20日、1977年制定の国際緊急経済権限法(IEEPA)が大統領の関税権限には含まれないとの判断を示し、同法に基づくトランプ米大統領の一連の高関税を違憲とした。トランプ氏は同日、この判決を非難すると同時に、1974年制定の通商法122条に基づき10%の世界的関税を発動する代替措置を即座に発表したあと、10%を15%に引き上げると発表した。15%税率は、トランプ氏がIEEPAに基づく関税をちらつかせて他国と締結した主要な貿易協定の条件と一致する。トランプ氏が2025年に欧州連合(EU)、日本、韓国と締結した協定は、これらの国・地域からのほとんどの商品に15%の関税を適用している。従って、トランプ政権はIEEPA関税が無効となってもとりあえずは15%の対世界関税を維持することになる。
