… … …(記事全文2,133文字)米国とイランの停戦協議は予断を許さないが、トランプ米政権は戦争長期化をどうしても避けなければならない事情がある。それは、米国の財政と金融をみればよくわかる。
トランプ大統領は短期決着を念頭に、2月末の「壮絶なる怒り」作戦始動後ただちに、信頼し合う仲のロシアのプーチン大統領に協力を求めた。米側関係筋によれば、イランが秘匿する高濃縮ウラン約900ポンド(約408kg)、広島型原爆6.4発分をロシアの核施設で厳重に保管し、管理する。米国は見返りに、ロシア原油の輸出制限とドル決済禁止という制裁を解除する、というものだ。
実際にベセント米財務長官は3月9日以降、これらの制裁を大幅に緩和したことを明らかにしている。ドル資金が手に入らなくなったロシアは経済難が深刻化しており、ドル決済再開を強く望んでいた。米国としては、ロシアと組んで人民元の石油決済通貨化をもくろむ中国の習近平政権の野望を挫く効果も見込める。 だが、イラン側はホルムズ海峡の事実上の封鎖やペルシャ湾岸のアラブ産油国へのミサイル、ドローン攻撃で応酬する。プーチン氏が出る幕がないまま、戦局は長期化する様相が濃くなっている。そこで、親中派が支配するアフガニスタンとの対立激化以来、米国を頼るパキスタンが停戦の仲介に乗り出したが、決定力に欠ける感が否めない。
