… … …(記事全文3,594文字)<地政学リスク多発、それでも上がり切らない原油>
NYMEX原油先物相場は、1月13日の取引で1バレル=60ドル台に乗せ、同日高値は61.50ドルとなった。これは11月3日以来となる、約2ヵ月半ぶりの高値更新だ。昨年12月には54.98ドルまで値下がりし、その後も50ドル台後半で売買が交錯する展開が続いていたが、年初から世界の主要産油国で同時多発的に深刻化している地政学リスクが原油相場を押し上げている。
一方、これだけ地政学リスク関連のイベントが多発し、金や銀相場が過去最高値を更新、銅や鉄鉱石など資源価格全体が大きく上昇する中でも、原油相場は4営業日続伸でも60ドル台を回復する展開にとどまっている。この状況に関しては、「まだ十分に地政学リスクを織り込んでおらず、上昇余地が大きい」もしくは「地政学リスクによる需給ひっ迫リスクの低さから安値低迷が続く」という強弱双方の評価が可能だが、現状では後者の見方が支持されよう。これが数年前であれば、70ドル、80ドルといった値位置も正当化できるような地政学環境だが、現在の原油市場はこれらを冷静に消化するだけの余裕を有している。
