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山田順の「週刊:未来地図」
No.831 2026/05/12
トランプの「暴言」「放言」「迷言」総まとめ
小学生レベルの“言葉”を徹底分析
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とうとう北京入りするトランプだが、イラン戦争はほったらかしにしたまま、世界中に厄災を撒き散らしている。もはや、彼の言葉は誰も信じなくなった。
とはいえ、アメリカ大統領だから、メディアはそれを伝えなければならない。本当にバカバカしい限りだが、なぜバカバカしい限りなのか、ここではっきりさせておく必要がある。
ズバリ言うと、トランプの話し方とボキャボラリーは小学生レベルである。そこで、今回は、このことを分析してみたい。
写真:ホワイトハウスにUFCのファイターたちを呼んでご機嫌な大統領。80歳の誕生日(6月14日)には、ホワイトハウスでUFCのタイトルイベントが開催される。
©️White House Official Photo
[目次] ─────────────
■「パンドラの箱」から飛び出した厄災と同じ
■読売新聞が指摘したトランプの「小学生言葉」
■大統領が「f-word」を使うなんてありえない
■誰も大統領の「f-word」使用を止めようとしない
■アメリカは放送禁止用語がリスト化されていない
■「自己陶酔」の極め付けの3つのヨタ発言
■AIがまとめてくれた暴言、放言、迷言、失言(1)
■AIがまとめてくれた暴言、放言、迷言、失言(2)
■文法は6年生以下、ボキャボラリーは7年生
■認知症を否定も「私の任期は8、9年残っている」
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■「パンドラの箱」から飛び出した厄災と同じ
ギリシア神話の「パンドラの箱」からは、病気、悲しみ、憎しみ、妬み、老いなどの「あらゆる災い・厄災」が飛び出して、世界中に散らばっていった。まさにトランプの言葉は、「パンドラの箱」から飛び出した厄災そのものだ。
読売新聞は4月29日の配信記事「世界を混乱させるトランプ発言、誇張やウソが多いのに岩盤支持層が離れない理由…英語に込められた意味」の中の一部で、このことを次のように解説している。(以下、引用する)
■読売新聞が指摘したトランプの「小学生言葉」
《ここで、「トランプ英語」の特徴を改めて見てみよう。
複雑な単語や構文を使わず、よくいえば、平易な言葉使いで、万人にわかるようなメッセージを発信するのは1期目と変わらず健在だ。
トランプ氏が敵視する、民主党のオバマ元大統領は言い回し、使う単語ともに複雑だった。トランプ氏はこの全く逆を行っている。現地時間4月1日夜に行った、国民向けテレビ演説を具体例として見ていくと、「バイデン前政権時代は、死んだも同然のよれよれした国だったのが、私が最もhotな国(hottest country)にした」と語りかけた。
このhotは暑いという意味ではなく、1970年代にかっこいいことをhotやcoolと言っていた、いわば小中学生言葉だ。
小中学生がよく使う、「だって、みんなが言ってるもん」(Everyone is talking about it)もトランプ演説定番のフレーズだ。テレビ演説では、「かつてないレベルでイランのミサイル計画を痛めつけた。米軍はすごい、今回の軍事作戦は大成功だとみんながそう言っている」と大見えを切った。みんなとは誰か、実際になんと言ったかは検証されない
形容詞、副詞も誇張というレベルで多用される。
イランでは「とてつもない進捗(tremendous progress)があった」「イランの海軍を、完璧に破壊した(absolutely destroyed)といった具合だ。「とても(very)」という単語も頻度高く使われる。「戦争はすぐ終わる(very fast)」「終わりはもうそこまで来ている(We are getting very close)という。
■大統領が「f-word」を使うなんてありえない
このように、読売記事はイラン戦争に関するトランプの言葉を取り上げているが、この程度では、トランプ発言の一部しか解説したことにならない。
なぜなら、トランプは、まともな大人なら決して口にしない「汚い言葉」「卑猥な言葉」「差別言葉」「誇張(ホラ吹き)言葉」をバンバン使うからだ。
イラン戦争で言えば、次の3つは、大統領発言としてはもちろん、普通の大人としてもあり得ないものだ。
(1)「さっさとホルムズ海峡を開けろ、ろくでなしども。さもないと地獄のようなことになる」(Open the Fuckin’ Strait, you crazy bastards, or you’ll be living in Hell.)
(2)「一つの文明が今夜死ぬだろう(A whole civilization will die tonight.)
(3)「(イランを)石器時代に戻す」(Bring them back to the Stone Ages.)
(2)(3)に関しては、子供言葉ではないが、戦争をしているなかでの発言だから、「核を使う」と言っているに等しい。
(1)に関しては、「bastards」というスラング(本来は“外子”を意味する)も侮蔑表現でひどいが、 「fuckin’」(fuck)はひどすぎる。日本で言えば放送禁止用語であり、メディアが直接使うことはなく、伏字的に使う場合は 「f-word」と表現する。
■誰も大統領の「f-word」使用を止めようとしない
トランプがこのような言葉を使うのは、もっぱら自身のソーシャルメディア「Truth Social」への投稿である。第1次政権のときは自分で書いてアップしていたが、第2次政権のいまは、大統領の口述をそのままスタッフたちがアップしているという。
それなら誰かが「下品すぎる」「大統領がそんな言い方をすべきでない」と止めるべきなのに、誰もやらない。大統領が「f-word」を使っているのを見た子供たちがどうなるか、考えないのだろうか。
誰も止めないかりか、意図的にわざと「f-word」を使って、大統領の怒りを表そうとしているという話もある。これには、あきれるほかかない。
大統領発言でなければ、「bastards」も「fuckin’」もテレビで流せば「ピー」と音が入るほどの単語である。CNNは、大統領発言だけに「あえて読みます」と言って読んで放送していた。
■アメリカは放送禁止用語がリスト化されていない
ここで、アメリカの放送禁止用語について説明すると、アメリカでは Federal Communications Commission(FCC:連邦通信委員会)が、時間、場所、状況に応じて、「わいせつ:Obscene」、「下品:Indecent」、「冒瀆的:Profane 」な言葉を放送することを規制している。
ただし、放送禁止用語(banned words on air、broadcast prohibited language)は、リスト化されていない。放送コードに違反する可能性のある言葉が、いくつか挙げられているだけで、禁止されているわけではない。メディアの自主判断である。
ちなみに、放送コードに違反するとされる単語は、「fuck」「shit」「bitch」「goddamm」「asshole」 などで、どれもトランプは言いまくっている。
かつて「低俗な番組」が問題となり、放送禁止用語とされていた7つの単語(The Seven Dirty Words)があった。それは「shit」「piss」「tits」「fuck」「cunt,」「cocksucker」「motherfucker」だが、これもトランプはよく使っている。
