… … …(記事全文1,830文字)植田和男日銀総裁はマイナス金利解除に踏み切り、政策金利をプラス領域に引き上げた。経済メディアや金融界は「金利ある世界」「金融の正常化」だとはしゃぐが、現実には「金利が上がる世界」を意味する。その第1の受益者は金融機関である。
しかし、銀行などが金利上昇に伴う利ざや拡大で収益増を得られる社会的正当性は、実体経済が順調に拡大していればこそ担保される。中央銀行の金融政策は金融機関のためにのみあるわけではない。国民経済が優先されるべきである。家計消費動向が弱く、デフレ圧力が解消し切れないなかでの金利上昇の道を選ぶのは、本末転倒である。
