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山田順の「週刊:未来地図」
No.812 2025/12/30
2026年はビッグイベントイヤー
どうなる高市内閣、トランプ政権、世界と日本?
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年の瀬なので、やはり、来たるべき2026年を展望してみたい。まず言えるのは、スポーツのビッグイベントが目白押しということ。2月に冬季五輪、3月にWBC、6月にサッカーW杯がある。
スポーツのビッグイベントがある年は経済がいいというが、日本も、世界も見通しはあまりよくない。とくに日本は、高市内閣の政策に大きな不安がある。中国は消費不況から脱せられず、日中対立は長引きそうだ。アメリカは建国250年を迎えるが、大統領がトランプだけにどうなるか予測不能。中間選挙次第だろう。
ウクライナ戦争は5年目を迎え、世界の紛争は収まる気配はない。そんななか、温暖化による気候変動だけが確実に進んでいく。
[目次] ───────────────
■ロングバケーション、たるみきった国会議員
■またも過去最大の「責任なき」積極財政予算
■高支持率で遠のいたとされる「解散総選挙」
■高市政権はいつまで続く?任期は2027年10月まで
■ダボス会議にトランプが出席、なにを言か?注目
■イタリアで冬季五輪。スポーツ観戦は富裕層の娯楽に
■WBC観戦チケットも高騰!なんと前回の4.4倍
■W杯のチケット高騰にサポーターの怒り爆発
■初の訪米でトランプからなにをもらえる?
■アメリカ建国250年と独立記念日の祭典
■トランプ訪中と習近平訪米で世界は変わるのか?
■アメリカ建国250年と独立記念日の祭典
■2026年の夏もまた気候変動、猛暑が世界を襲う
■アメリカ中間選挙でトランプがレイムダックに
■OECDの経済予測では世界の成長率は2.9%
■株価を中心とした資産バブルの崩壊はあるのか?
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■ロングバケーション、たるみきった国会議員
では、1月から順に2026年を展望していきたい。予想ではない。あくまで展望である。
すでに報じられているが、通常国会は1月23日に開会されることになっている。先の臨時国会は、12月17日に閉会したから、議員たちは、なんと1カ月以上のロングバケーションを謳歌している。
世界も日本も激動しているというのに、議員たちは地元に帰り、挨拶回り、地域イベント参加、支持者との親睦(宴会か?)などに勤しんでいる。はっきり言って、緊張感ゼロ。たるみきった議員生活である。
これでは、まっとうな政治が行われるわけがない。
先の臨時国会では、自民・維新が合意した「議員定数の削減」、野党要求の裏金問題の核心「企業・団体献金規制」などの重要議案はみな先送りされ、結局、補正予算によるバラマキだけが決まった。これでは、国民生活は上向かない。「国民窮乏、議員安泰」の日本が今年も続いていくだけだ。
■またも過去最大の「責任なき」積極財政予算
1月23日に始まる通常国会(会期150日)の最初の重要課題は、2026年度予算の審議・成立である。すでに高市内閣は、122.3兆円規模の予算案を閣議決定している。
その内容は、社会保障関係費に39.1兆円、防衛力整備計画の対象経費として8.8兆円、地方交付税交付金は20.9兆円などで、2025年度の115兆1978億円を大幅に上回り、過去最大になっている。
そのため、新規国債の発行額も29.6兆円と予算額の4分の1に相当するという“放漫バラマキ”財政である。「責任ある積極財政」というのは、インフレによるハリボテに過ぎない。無責任極まりない。
片山財務相 は、「デフレをほぼ脱してインフレ基調になっているときに、予算が去年より減ることは普通ない。過去最大となるのは当たり前だ」と言ったが、インフレで増えた分は実体のあるものではない。見せかけの増大だ。
こんな放漫予算を組んでいたら、市場は必ず反発する。すでに、円安は進み、長期金利は上昇し、財政は危険水域に入っている。
■高支持率で遠のいたとされる「解散総選挙」
高市内閣は、異常な高支持率を叩き出している。中国に対する強硬姿勢が、高市応援団ばかりか、保守層、若者層に受けている。12月21日に公表された読売新聞の世論調査では、なんと73%と10月の内閣発足以降最高を更新した。
驚くのは、バラマキに過ぎない補正予算の支持率が61%にも達していることだ。多くの国民は、どんな政権だろうと、政治判断を丸投げし、なにも考えようとはしないのか。
高支持率と維新との連立で、当初、早い時期にあるとされていた「解散総選挙」は遠のいた。高市首相本人は、なるべく早い時期、4月に予定されているトランプ訪中の前に、ワシントン詣でを切望して調整に入っている。「台湾有事発言」へのトランプのサポートを取り付けるためだ。しかし、それができるだろうか?
いずれにしても、訪米が決まれば、早期解散はない。
■高市政権はいつまで続く?任期は2027年10月まで
解散総選挙がないとなれば、高市政権は長期政権になるのか? これは、バラマキ放漫予算の成立後の市場動向にかかっている。このまま円安が進み180円、190円、200円ということになり、長期金利もさらに上昇すれば、「日本版トラスショック」となり、辞任必至になるからだ。
とはいえ、それでも支持率が落ちなければ、日本経済の衰退と反比例して長期政権になる可能性がある。維新は2027年の統一地方選での勝利を目指しているので、それまでは連立を続行するという。
高市首相の自民党総裁としての任期は、2027年10月まで。となると、高市政権はあと約2年は続くということになる。はたして、中国の日本制裁はいつまで続くのか? 高市政権が続く限り続くとしたら、日本のダメージは計り知れない。
■ダボス会議にトランプが出席、なにを言うか?注目
1月には、政治・経済のビッグイベントがある。それはなんといっても1月19~23日にかけて開催される「世界経済フォーラム」(ダボス会議)だ。
今回の主なテーマは、以下のとおり。
・イノベーションの責任ある導入::AI(人工知能)の倫理的活用や大規模な技術革新
・地球の限界内での繁栄::公正で包括的なエネルギー移行の管理
・人材への投資: 教育やスキル開発を通じた将来の繁栄
いま世界が直面している大問題は、「人類はAIとどう共生していくべきか」と「地球温暖化にどう対処していくか」の2つ。アメリカがトランプの時代になって、世界の枠組みが大きく変化、多極化が進んでいることにどう向き合っていくかも大きなテーマだ。
今回は、トランプも出席を表明している。はたして、なにを言い出すのか、全世界が注目している。
ダボス会議の前、年明け早々、ラスベガスで開催される世界最大級のテックイベント「CES」も注目だ。
■イタリアで冬季五輪。スポーツ観戦は富裕層の娯楽に
2月の注目はなんといっても、イタリアのミラノとその郊外のコルティナダンペッツォで開催される冬季五輪。期間は、2月6日~22日。スキージャンプ、スピードスケート、フィギュアスケート、スノーボードなどでメダルが期待されるので、連日、テレビ中継、ネット中継で盛り上がるだろう。
ただ、この冬季五輪で指摘しておきたいのは、スポーツのビッグイベントに共通するチケット料金の高騰だ。もはや、スポーツ観戦は庶民のものではなく、選ばれたエリート、富裕層のものになっている。
開会式は260ユーロ(約4万8000円)~2026ユーロ(約37万5000円)。アイスホッケー男子決勝は最高1400ユーロ(約24万円)。フィギュアスケートのエキシビションは最高1200ユーロ(約22万円)など、とても庶民には手を出せない額となっている。
海外から行くとしたら、これに渡航費用、宿泊代、飲食代などが加わるので、ユーロ円が185円といういまの円安状況では、日本の庶民がとても行ける状況ではない。もともと、五輪は欧州貴族、上流階級の娯楽と社交の場で、20世紀のスポーツの大衆化で、様相が変わっただけだ。
五輪観戦の高級化を象徴するのが、ホスピタリティパッケージというチケット。観戦チケットと競技場内外に設けられたクラブラウンジが使えるパッケージ・チケットで、ホスピタリティのグレードによって何種類もあるが、最低の競技場内のクラブラウンジ利用付きのもので325ユーロする。
