… … …(記事全文3,328文字)7月11日、米共和党の重鎮リンゼー・グラム(リンジー・グラハム)上院議員(71)が急死した。検視官の初期報告によると、死因は「大動脈解離による心停止」だという。医学的には十分あり得る病死だ。だが、リンゼー・グラムという人物と死のタイミングは、否が応でも「暗殺」という妄想を膨らませる。
●「戦争屋」「死の商人」リンゼー・グラム
<2026年7月12日 AFP>
リンゼー・グラムは米国会議員の中でも代表的な「ネオコン」で、軍産複合体、DS(ディープステート)、イスラエルの代理人的存在だった。生前、彼は「戦争屋」「死の商人」と呼ばれていた。
<2026年3月13日 MIDDLE EAST MONITOR>
不謹慎かもしれないが、「戦争屋」「死の商人」死去のニュースに、多くの米国人が安堵のため息をついたという。
<2026年7月13日 ナチュラルニュース>
<リンゼー・グラムが「戦争屋」「死の商人」と呼ばれる理由>
筆者が彼の病死を素直に信じられないのは、以下に述べる複数国の暗殺動機と暗示があったからだ。
<2026年7月13日 WIRED>
●ロシア暗殺の可能性について
死の前日、リンゼー・グラムはウクライナの首都キエフ(キーフ)でゼレンスキーと会談し、ドローン工場を視察していた。リンゼーのウクライナ訪問は、米国が今後も資金・軍事の両面において同国を支援し続けるという強硬な『抗戦の意志』を直接伝えることが目的だった。
仮に暗殺だったとしても、ウクライナ側が最大の支援者である彼を暗殺する動機は、論理的にあり得ない。
<2026年7月13日 CNN>
<2026年7月11日 European Truth>
次に嫌疑がかかるのはロシアだ。ロシアにとって、米国のウクライナ支援を裏で強硬に推し進めるリンゼーの存在は、まさに排すべき『最大の障壁』と言える。ロシア側の動機は十分に成立する。実際、彼の死直後からロシア犯行説がメディアを駆け巡ったのも、この明白な因果関係があるからだ。
<2026年7月14日 nine.co.au>
だが、リンゼーによるウクライナ支援の本質は、あくまで米国の『代理戦争』を長期化させることにあった。その長期化こそが、彼の背後に控える巨大な軍産複合体の利権を潤し続けるからだ。
リンゼーは、背後にいた勢力の操り人形に過ぎない。彼がいなくなれば、戦争屋たちは次の傀儡政治家を用意するだけだ。つまり、彼を排除したところで米国の対ロシア政策が根本から覆るわけではない。
<2026年7月13日 ナチュラルニュース>
さらに、現職の米国上院議員を首都ワシントンで暗殺するという暴挙は、ロシアにとって深刻な報復リスクを伴う。得られる果実に対し、背負うリスクがあまりにも大きすぎる。
また、トランプにとってウクライナ支援の継続は、この戦争を『欧州自体の問題(欧州化)』へと押し付けるための強力なテコ入れに他ならない。戦争が長期化すればするほど、左翼的な欧州諸国は自己消耗を続け、相対的にロシアの台頭と勝利が確定的となる。この『ロシアの覇権復活』と『欧州の弱体化』こそが、世界の多極化を目論むトランプとプーチンの共通目標なのだ。つまり、このシナリオに沿って結果的にウクライナを泥沼に縛り付けているリンゼーを、ロシア側がわざわざ排除するメリットはない。
<2026年7月12日 田中宇の国際ニュース解説>
さらに言えば、もしこれが本当にロシアの手による暗殺であれば、欧米の主要メディアはここぞとばかりに大々的な『ロシア犯行説』のキャンペーンを展開しているはずだ。しかし現状、そうした動きはまったく見られない。
現在得られる情報に基づいて判断する限り、ロシアが暗殺した可能性は低い。










